CoQ10は、吸収力の高い「還元型」を選ぶ
コエンザイムQ10の種類
医薬品やサプリメントとして幅広い分野で活用されているコエンザイムQ10には、「酸化型」「還元型」の2種類があります。工業的生産方法の確立や、有効性、安全性などの研究を世界に先駆けてすすめていた日本は、困難とされていた還元型コエンザイムQ10の開発に初めて成功しました。
発売当初のコエンザイムQ10は、ほとんどが「酸化型」と呼ばれるコエンザイムQ10でした。水に溶けにくく油に溶けやすい脂溶性成分のため、効果を発揮させるには食事とともに摂取する必要がありました。酸化型のコエンザイムQ10を摂取すると、体内で還元型に変換してから効果を発揮するため、加齢、病気、ストレスなどに影響されると変換がうまくいかず、コエンザイムQ10の効果が発揮されません。
しかし最新の研究では、もともと体内で作られるコエンザイムQ10は、「還元型」であることが判明しました。そして、体内ですぐに使える還元型コエンザイムQ10が開発されるようになりました。
"還元型"コエンザイムQ10は、体内でそのまま働く
酸化とは酸素と結びつくこと、還元とは酸素を失うことです。物質は無数の分子で構成されています。その分子が、化学的な作用により酸素分子と結合したり、分離したりします。また、酸化により物質の性質が変わってしまうことがあります。例えば、リンゴを包丁で切って、そのまま放置すると色が変化します。これはリンゴが酸化したためです。
体内に存在しているコエンザイムQ10の多くは還元型で、特に血液中に含まれるものは95%が還元型です。酸化型コエンザイムQ10を摂取した場合は、小腸で吸収され還元型コエンザイムQ10に変換されたあと、血液によって運ばれます。この変換がうまくできないと、摂取した意味がなくなってしまいます。変換は、摂取した人の身体の状態に影響されやすく、効果が不安定です。人間の身体の中での働きを考えれば、変換の必要がない還元型コエンザイムQ10を摂取する方が、体内でそのまま働くので効率的です。